ダニが発生したら?私達の身の回りに潜むダニの特徴と駆除・予防方法

私達の身近に見られる「ダニ」はどんなダニ?

ダニは目で見るのが難しく、予防や対策が行き届かないのが厄介です。

一言でダニと言っても色々なダニがいて、ダニによって生息する場所も異なります。

そこで、私たちの身近で見かける代表的なダニを紹介します。

1つ目は「ヒョウダニ」です。

チリダニとも呼ばれ、私たちの生活の中で最も身近にいるダニです。

刺したり噛んだりと直接的な被害はありませんが、死骸や糞が呼吸器官に入るとアレルギーを引き起こすことがあります。

ヒョウダニの主な生息場所はじゅうたん、布団、枕、カーテンといった布製品で、ホコリや人の皮脂、アカ、フケをエサとします。

2つ目は「コナダニ」です。

名前の通り「粉」をエサとして食品に生息するダニです。

お好み焼き粉や小麦粉など私たちが普段料理で使う粉類に発生することがあります。

お好み焼き粉やホットケーキミックスのように粉に砂糖など色々な調味料が混ざっている粉はダニのエサが多く存在しているので、袋の口を閉めて保管していても、隙間から入ってしまったり、粉類を保管している場所がコナダニにとって住みやすい環境なのでコナダニの発生リスクを高めます。

粉類の他にチョコレート、米、砂糖などの食品もエサとします。

3つ目は「ツメダニ」です。

大きなツメを持つのが特徴です。

ヒョウダニやコナダニなどの他のダニをエサとするので人的被害は少ないですが、ゼロではありません。特に夏場になると活発になり、人的被害リスクも高くなります。畳やカーペットやヒョウダニやコナダニが発生する場所に生息します。

4つ目は「イエダニ」です。

鳥や鼠に寄生して人間の生活圏内へ侵入してきます。

基本的には宿主の血を吸いますが、宿主が大量発生した場合は人間の血を吸うこともあり、人的被害の可能性が高いダニと言え、人間の血液をエサとすることもあります。

5つ目は「マダニ」です。

マダニは草むらや公園、山など屋外に発生し生息、生物の血液をエサとするダニです。

ここ近年はマダニによる人的被害が増えています。ダニの中でも大型で、自宅の庭で見かけることもあります。人的被害のリスクが高いダニで咬まれたり、吸血することで炎症し感染症を引き起こす可能性があります。

ダニに刺された!咬まれた!時の特徴とは?

ツメダニやイエダニなど屋内に存在するダニに刺されたり、咬まれた時の特徴として、お尻や太もも、二の腕といった皮膚の柔らかい場所を刺してきて、すぐにかゆみや腫れが出ず遅れて発生して、同じ場所やその周辺に数ヶ所に跡が残ることです。

肌を露出してくる場所だけでなく服で隠れた場所に跡が確認されることも特徴です。

一方、屋外に存在するマダニは咬まれた跡が大きいので分かりやすいのが特徴です。また、感染症を引き起こす可能性もあるので危険性が高く、外出した時に腫れや炎症がある場合は病院に行き診断してもらうことをおススメします。

ダニが多く発生する時期とは?

多くのダニは気温が上がってくる5月から気温が下がり始める10月頃が大量に発生すると言われています。

つまり暖かくて湿気が多い時期に発生しやすいことが分かります。ですが、ヒョウダニは気温や季節に関係なく一年中存在し、自宅に床暖房を完備していたり、加湿器やエアコンの普及によって寒い時期でも暖かく保たれているので気温が低く湿気が少ない時期でもダニが見られることもあります。

また、ダニが好む場所は「高温多湿な環境」です。20度から30度の温度で湿度60%から80%がダニが好む環境と言われてます。

ダニ対策をしたい!今いるダニを駆除したい場合

ダニ退治として布団の天日干しや布団たたきで叩くのを行っている方も多いですが、実はダニ退治として有効とは言えません。

ダニは50度以上の熱に20分以上当てると死滅すると言われていますが、天日干しは繊維の中に逃げて入り込んでしまうので効果が薄く、布団たたたきも叩いている最中に繊維に入ってしまうのでダニを退治するのは難しいのです。

ダニ退治として有効な方法は「薬品を使うこと」です。

ダニ駆除用の薬品として「殺虫剤」や「殺虫剤スプレー」をおススメします。

布製品にスプレーをしたり、粉を振り掛けたりしてダニを退治します。すぐに乾く速乾性のある商品も出ているので、手軽にダニ退治も可能です。

また、ダニ発生の予防にもつながる「防ダニシート」を使うのも有効です。畳やじゅうたん、押し入れに敷いたり置いておくだけで長期的なダニ対策アイテムとして使えます。

ダニ対策をしたい!予防編

殺虫剤や防ダニシートも予防に役立ちますが、併せて行ってほしいのが日頃から「温度管理」と「食品管理」に気を付けることです。

温度管理として行いたいことは定期的に窓を開けたりして風通しを良くしてダニが好む高温多湿の環境を排除し、湿気が溜まらないように心がけます。

食品管理として行いたいことはキッチンやリビングに置いてある食品の袋が開いていたり、口をしっかり縛っていない状態を作らず、密閉しておくことです。

コナダニのエサとなる粉類は一度開けたけど余ってしまうことが多いです。粉類を一度開封して余ったら必ず冷蔵保存をおススメします。

布団や布製品の天日干しはダニの駆除や退治には効果が薄いですが、予防として有効なので天気の良い日は積極的に布団を干すことをおススメします。

屋外に発生するマダニ対策として長袖、長ズボンで肌を露出しない格好で、殺虫剤を持っておくことです。特に山のレジャーや草むら、藪、庭の手入れの際は例え夏でも長袖、長ズボンで肌を出さないようにします。

ダニによる被害を最小限にするためにも常日頃からダニが嫌う環境を作り、ダニが住みにくい状態を維持することが大切です。